【日時】
平成28年10月4日(火)  AM9:40 西鉄三国が丘駅広場
【参加人員】    35名
【コース】  西鉄三国が丘駅前広場~九州歴史資料館~小郡市埋蔵文化財センター(昼食)~横隈山古墳~如意輪寺~境内散策/レープ・ド・ペペ休憩~横隈宿本陣跡~三沢駅前(解散)~三国が丘駅~九州歴史資料館
10月4日(火)午前10時、小郡市三沢にある九州歴史資料館に35名が集合。早速、筑後八女地域の重要文化財40点を展示している、特別企画展「八女の名宝」を見学しました。
続いて訪れた、小郡市埋蔵文化財調査センターでは、近年三国が丘一帯が新興住宅地として開発が進むと同時に、古代からの遺跡が続々と発見され、その収蔵遺品を自分の手で触りながら、所員の方から親切な説明を受けました。
昼食後は、住宅地の中に唯一残されている横隈古墳を見学し、平安時代から続いている如意輪寺(通称かえる寺)を訪ね、ご住職様より「あ安眠・い色気・う運動・え笑顔・お洒落」をモットーに、「心豊かに、楽しく生きる」ための人生説法を受けました。
最後は境内にある喫茶店で香り豊かなコーヒーと美味しいケーキをいただきながらしばしの休憩を取り、近くの三国小学校の横を歩き、午後4時、西鉄三沢駅にて解散しました。
今回は特に、松九会筑後地区の桑野智喜夫さんから、各訪問地へのお世話をいただき、実行することができました。全員感謝感激です。
歩行距離:年齢相応の4km           野田 弘信
 
 本日の第95回歩こう会の集合は西鉄電車組は三国が丘駅前、自家用車組は直接九州歴史資料館駐車場へそれぞれ集合となり、10時には資料館の第1、第2、第4展示室にて開催中の特別展「八女の名宝」を見学しました。
  九州歴史資料館
 九州は、日本の西端に位置して、大陸と向き合い、古くから対外交流の窓口としての役割を果たしてきました。この 九州歴史資料館は、この九州の歴史とその特質を明らかにするために昭和48年(1973年)に開館し、平成22年に小郡市三沢に移転しました。 以来、大宰府史跡の発掘調査をはじめとして、多角的な調査や研究を進めています。展示室では、これまでの調査成果を反映する、貴重な文化財を公開してきました。尚、当館がある小郡市は、多くの遺跡が所在し、館の建物は県指定史跡三沢遺跡に隣接しています。
     星野焼灯籠一対、灯籠人形 静御前
八女の名宝
筑後八女地域の重要文化財40点を展示している、特別企画展「八女の名宝」を見学しました。
古代の九州を代表する豪族・筑紫君磐井の墓とされる岩戸山古墳からの出土品や、県内きっての古仏群を擁する谷川寺の仏像、 南北朝時代の九州を知る上で欠くことができない門外不出とされてきた五条家文書、多彩な伝統工芸品など、筑後・八女地域の様々な歴史と文化を知ることができる展覧会でした。 
 
 
 

谷川寺の仁王門に、口を開いた阿形(あぎょう)と口を閉じた吽形(うんぎょう)の2体の大きな仁王像が立っていて仁王は仏と寺を守る守護神で、金剛力士とも呼ばれます。
今回はその一つが展示されていました。

上半身は裸で筋肉や骨が盛り上がっていて力強い印象を受け、高さは2メートルだそうです。 言い伝えによれば、神亀5年(728)僧行基が彫ったといわれています。

仁王像の傷がひどかったので、平成18年に修復され、その際、鎌倉時代に作られたことが分かりました。また、この修復に併せて仁王門も建替えられました。地元では、「谷川寺の仁王さん」と呼ばれ親しまれているそうです。
     所在地:八女市立花町谷川565谷川寺

 
参加者の集合写真     この写真はクリックすると拡大します   
九州歴史資料館から小郡市埋蔵文化財センタへ
 
 小郡市埋蔵文化財センター
 筑後地区の桑野さんに見学と昼食場所のお世話をお願いしました。
、小郡市埋蔵文化財調査センターでは、近年三国が丘一帯が新興住宅地として開発が進むと同時に、古代からの遺跡が続々と発見され、その収蔵遺品を自分の手で触りながら、所員の方から親切な説明を受けました。
 埋蔵文化財調査センターは、小郡市内の遺跡から出土した資料の整理・収蔵を行い、展示室や研修室を設けて、さまざまなイベントを企画。平成17年11月には、体験学習室と研修室などを増設し、今までに蓄積した資料を活用した体験学習・地域文化活動やボランティア活動を行う拠点として、「古代体験館おごおり」という愛称を新たに持ち、再出発した施設だそうです。
 
 センターの所長より、小郡市の概要と施設の説明 見学では手で触って古代歴史に触れました。 
小郡市埋蔵文化財センターで昼食後 隈山古墳に向かいました。 
 横隈山古墳
 古墳の掲示板の説明文
現在「みくに野東団地」の名で呼ばれる23万平方メートルに及ぶ範囲を横隈山遺跡といい1963年3月より実施された発掘調査により、この遺跡が旧石器時代から縄文、弥生、古墳、歴史時代と、間断なく生活の場であったこと、特に弥生時代の遺構群はほぼ全域にわたって存在することが明らかにされた。
現在地は横隈山遺跡第一地点で、保存されているのは前方後円墳である。墳丘は全長約35.6m、後円部南側は盗掘などで原形をかなり壊されている。石室など、内部主体の確認はされていないが、円筒埴輪の破片は採集されている。墳丘の形態は帆立貝式前方後円墳に近い。5世紀から6世紀にかけての築造と考えられる。
横隈山遺跡は標高20~50mの丘陵地帯に位置しているが、この古墳が最高地である。見晴らせば、東に花立山、西北に津古遺跡、原田五郎山古墳と続き、筑後平野北部の古墳時代前~後期の変遷を知る上で重要なばかりか、筑前、肥前、筑後三国の境界として歴史的要所であり続けたことと併せ、この遺跡のもつ意義ははかりしれないものがある。
北部九州には稲作農耕を基盤とする国家の成立をうかがわせる有名な遺跡が多いが、福岡平野では新幹線、高速道、団地建設などの開発により、須玖岡本はじめ殆どは破壊され尽した。植物生態学的にも、シイ、カシ等を中心とする照葉樹林体の相をみせるこの一帯は、いわざ「弥生の森」そのものであり、これだけの歴史的環境を残している所は県内でもきわめて稀であるといえよう。
      昭和56年3月10日 小郡市教育委員会 小郡市郷土史研究会 
 横隈山遺跡の頂上よりの展望
左の写真は筑後川以北の筑紫平野の真ん中にぽつんと位置する標高約130mの別名花立山、権現山とも呼ばれ、兜形で視野も広くなだらかな山です。山頂には山隈城跡や権現神社があり、山頂までは散策道があり約1,300mが整備されています。
右はよく行く花立山温泉がある小高い丘で花立山より5km甘木よりです。
 
 横隈山古墳~如意輪寺へ
 如意輪寺
 如意輪寺は「かえる寺」という別名でも有名で、住職が中国から翡翠でできたかえるを持ち帰ってきたのをきっかけに、このお寺には現在5千ものかえるが並んでいます。かえるは腰が低く、常に前へと飛び跳ね、目的を達成するといわれており、古くより中国では仙人の使いとされていました。如意輪寺は九州を一周する壮大な巡礼霊場「九州八十八ケ所」の三番札所であり、福岡県重要文化財の「如意輪観音立像」をご本尊にすることで有名なお寺で檀家がいないお寺です。特に最近はTVやネットで取り上げられ参拝客が増加しているようでした。
 
荘厳な本堂で住職の原口元秀さんより、ありがたい説法を熱心に聞きました。
住職の言われる長生きのコツは「あいうえお」運動をする事だそうで「あ」は安眠、「い」は色気、「う」は運動、「え」は笑顔・栄養、「お」はおしゃれする気遣いといわれカエルのように前へ一歩づつ飛びながら飛躍して100才までがんばってくださいとの事でした。 
中国から持ち帰ってきた初代の翡翠のかえる 
 
 
 参加者の集合写真     この写真はクリックすると拡大します  
 お話しでは住職の原田元秀さんが中国に行った時に「無事帰る」と縁起をかついでカエルの置物を買って帰り、しゃくなげの下に飾ったのが始まりでその後この境内に集まったカエルが評判になりTVやインターネットで紹介され参拝者が絶えないそうです。
クマモンとかえる 境内にはポケモンもポケステもあり
 レーブ・ド・ベベ
レーブ・ド・ベベ(仏語)で子供の夢、2008年の2月に開店で小ぶりのまんじゅやケーキは大変人気の店です。
境内にある喫茶店で香り豊かなコーヒーと美味しいケーキをいただきながらしばしの休憩を取りました。
 
 如意輪寺~レープ・ド・ペペ休憩~横隈宿本陣跡へ
横隈宿本陣跡 
筑前街道に沿った筑後最後の宿場で、参勤交代のため九州の諸大名はこの街道を往来。有馬伊予守豊範が筑後の内一万石を賜って、寛文8年(1668)に入部するにあたり、その年12月28日に横隈宿に入り、その本陣に泊まった、その後松崎城を築城し、松崎宿が創建され、延宝6年(1674)に松崎街道が天下道となり、筑前街道が廃止されて脇街道となったため、横隈宿は次第に寂れて長い年月の間に宿場の構造は見られなくなった。最近の調査では、旧三国村役場(横隈公民館)は昔の村蔵の跡であり、更に古井戸が最近迄あったことから、昔の「下のお茶屋」の跡であることが判明した。また横隈には宿場の構造である南北に「枡形」等が明瞭に残っており、昔の宿場の面影をしのばせるものがあり、更に風格のある町並み等が由緒ある横隈の歴史を物語っています。
昭和55年2月 小郡市教育委員会・小郡市郷土史研究会
現地、横隈公民館にある解説板を転載しています。*)横隈は松崎藩の端になるので、有馬豊範は南南東へ4kmほどの松崎に城を構え、松崎宿を創建しています。 
 
横隈宿本陣跡から三沢駅前で解散して帰路へ、自家用車組は三国が丘で降りて九州歴史資料館駐車場へ  
九州歴史資料館駐車場へ は三沢遺跡内遊歩道を歩きました。
 
今日は心配した台風の影響もなく、いい気候のもとで小郡・三国が丘の史跡を歩きました。大変お疲れ様でした。
次回の歩こう会は平成28年12月6日(火) 大宰府天満宮参拝と昼の忘年会です。後日詳細案内をしますので多数のご参加をお願いします。