【日時】
平成20年8月5日(火)  AM8:30 ベイサイドプレス博多埠頭に集合
【参加人員】  52名(お孫さん1人含む)
【コース】  博多埠頭~玄界島・渡船場~小鷹神社~公園下~お寺~立場埼~大浜(島の裏側)~浜広場~玄界島・渡船場~博多埠頭

真夏の8月5日ベイサイドブレス博多埠頭に52名が集合!熱中症にならないため早朝に玄界島に渡り、午前中に島内4kmを一周し、午後1時には博多埠頭に帰着しました。ご存じ「玄界島」は平成17年3月20日の福岡県西方沖地震で全壊107戸、総額210億円の被害に遭ったにもかかわらず、国・県・市をあげての災害復旧事業により、見事復興し島民の方々も明るい表情でした。「玄界島も我が日本国の島で良かった」と実感した歩こう会でした。松九会の皆さんへの報告にかえさせていただきます。
(野田 弘信)

ベイサイドプレイス博多埠頭から出港し、博多港~玄界島を約30分で連絡する「ニューげんかい」
博多埠頭ベイサイドプレイス発8:50  玄界島着9:20

玄界島

博多湾の入口に位地する神秘の島
 この玄界島は最高海抜が218mのお椀をふせたような島です。復旧後の道路の整備も終わり、周囲約4キロの一周道路を普通に歩いて約1時間半でした。
玄界島は古くは久島、次に月海島と呼ばれ、最後に現在の玄界島という呼び名に変わり、ゲンカイの字の語源は玄の字は色の濃いことを意味し、「界」の字は境界を指し恐らく大陸との境界を意味したと思われますので語源は「日本海」だそうです。
玄界島では島民は全員島の南側斜面に暮らしています。理由は簡単で北からの海風が強く南側斜面以外は人が住みにくいからだそうです。
この島は2005年3月20日午前10時53分に発生した福岡県西方沖地震により大きな被害を受けました。
3年半後に訪れた(2008年8月5日)今回は、島の丘にあった小学校跡地に小・中学校の耐震構造対策の校舎が建設中(2009:4月完成予定)でしたが、島のその他の県営住宅、公共の建物、個人住宅やインフラ等は見事に復旧していました。

 西方沖地震では、福岡市で死者1人、負傷者1038人、マンションを中心とする住宅損壊は5220棟に達した。玄界島では、214戸のうち7割にあたる153戸が全半壊。島民19人が負傷し、約600人がかもめ広場や島内の仮設住宅などに入居しました。
市は05年度から、島の被災した住宅や土地を買い上げ、分譲宅地などを造成する小規模住宅地区改良事業に着手。約71億円を投じて約7・4ヘクタールを造成し、戸建て住宅50戸分の宅地や市営住宅(65戸)を整備した。2007年3月には県営住宅(50戸)も完成したそうです。

震災を受ける前の2001年当時の玄界島(右上の小高い丘に小学校が見えます)
現在の玄界島(2008:8:5撮影) 小・中学校の校舎は建設中
玄界島・渡船発着所
震災前と変わらない渡船場周辺
玄界島到着後、早速、小鷹(こだか)神社へ向かいました。

小鷹(こだか)神社

島に向かって左の高台に小鷹(こだか)神社がありました。ここは震災の復旧も終わりきれいになっていましたが、階段が急でいきなり息切れ。この神社には百合若伝説(ゆりわかでんせつ)の話が残っているそうです。
<百合若伝説(ゆりわかでんせつ)>
豊後の国守百合若は筑紫警備の帰路、この島で休憩しましたが、家来の別府兄弟の裏切りで島に置き去りにされたのです。兄弟は国守の地位につき百合若の妻にまで手をかけようとしました。
2年を過ぎたある日、百合若の愛鷹みどり丸が飛来し百合若は手紙を託しました。1ヶ月後にみどり丸はすずりと手紙を運んでくるが精根尽きて死んでしまいました。その後百合若は漂着船に助けられ、姿を変えて別府兄弟に復讐する、という話です。この小鷹神社は「みどり丸」を奉ったものであると言われています。
新入会員の西田初夫さんです 本日のコースの説明です
渡船場周辺の平地は比較的被害が少なかったようで、昔の状態を保っています。手前は新しい県営住宅が建ち並んでいました。
集落の上にあった小学校は壊されて、現在は中学校のグランドにプレハブが建てられ、小学校の校舎として使用していました。
小学校のあった場所に新しく、小・中学校の校舎を建物中でした 校庭のプレハブは小学校、左奥は中学校

玄界島周囲約4キロを歩く

立場埼ーーー百合若が愛鷹みどり丸を待っていたところだそうな。
この黒い岩礁は「黒瀬」といい、島周囲にある3つの島の一つです。この黒瀬から柱島辺りは海の難所で、以前は遭難事故が多かったそうです。
海からドクロが半分顔を出したような奇怪な柱島 しばしの休憩

ドクロが半分海面に頭を出したように見えるのが柱島です。玄武岩の浸食による変化でまったく平地がなく、見るからに人を寄せ付けない奇怪な島です。

集合写真    この写真はクリックすると拡大します
笠井雅弘さん撮影       玄界島のカマキリと鵜
玄界島外周路 島にあるだだ一つの砂浜・見えるのは大机島(小机島は後ろ)
玄界島を一周して、漁港に無事帰還
魚船では今朝釣ったサワラの軽量中で1匹800円位。油の高騰で赤字だそうです お二人は午後の部の歩こう会に参加
高速船「ビートル」  (帆足博之さん撮影)
博多 - 釜山を約3時間で結び、1日4 - 5本の就航で平日だと往復2万円という割引きもあるそうです
博多湾にある小さな島。端島 船室からの福岡のドーム周辺